ユニフォームシステム理論



ユニフォームシステム理論とは


ユニフォームシステム理論とは何でしょうか。最初に思いつくのは、制服の研究ですね。何処何処の会社の制服はこんなんだったとか、看護婦さんの制服の傾向と対策とか・・・、でも、違います。制服フェチの生態の理論と実際・・・、いえいえ違います。もっともっとお堅いものであります。正確には、「Uniform System of Accounts for The Lodging Industry」といい、「宿泊産業統一会計基準」と訳されています。読んで字のごとく、ホテルの会計制度を、一定の法則に基づいて勘定科目等を統一すると解されています。ホテルの所有(経営)と運営が分離・分業されている欧米のホテル業界では、広く採用されている経営指標です。また、ヒルトンはじめ外資系ホテルでも採用されています。



□ ユニフォームシステム理論によって何がわかるのか


結論を言えば、各長責任者ごとに、収益責任範囲を明確化することによって、より正確なる収益を把握することができるようになります。オーナーの責任、総支配人の責任、各部門長の責任経費を分けて考え、一定の規則に基づいて明確化することにより、正確な収益管理を行おうとするものであります。つまり、どこまでの経費が自分持ちかを決めるわけです。

例えば、こういうことになります。総支配人の責任経費から、金利、減価償却費、税金などの費用は引いてください。これらの経費は、もともと、オーナーの責任であるから、自分に押し付けられても困ります。その変わり、それ以外の経費、人件費や光熱費は、自分の責任範囲に入れてください。ただし、人事権等は自分に委譲してください。財務諸表を見るとき、従来のケイツネ(経常利益)で判断してもらっては困ります、ということになります。GOPで判断してください、ということになります。

これによって、総支配人は資本費用負担から開放され、純粋にホテル事業に没頭でき、収益を上げることに集中できるようになると考えるものです。但し、言い訳が聞かないようになります。

オーナーは、GOPから金利、減価償却費、税金などの費用を控除した最終収益が、責任範囲となり、これにより、支配人の事業能力を客観的に把握できますし、運営委託会社の責任指標としても使えます。


従いまして、GOP率(= GOP / 売上)を見れば、公正な判断ができるようになります。ちなみに、日本の平均GOP率は、19.8%で、世界平均の、28.9%を大きく下回っています。これは、日本は人件費が高いのと、料飲部門の不採算性が原因と思われます。



□ 何故、日本にユニフォームシステム理論が普及しないのか


欧米ホテルで支配人に認められているような権限、例えば、人事権や予算執行権などの権限が、現場支配人に委譲されていない、あるいは、それらの権限を委譲されづらい日本的な経営環境が起因しています。

ただそうは言っても、外資系ホテルの台頭を見るにつけ、これからのホテル、旅館経営指標には、欠かせない考え方であり、特に、複数店を経営されている企業では尚更のこと、必要になってきます。


まあ、システム化しているメーカーも少ないと思いますが・・・・・・・・・。





□ 次回 これだけは押さえておきたい指標 RevPARについてです。



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